教授学習心理学研究
Online ISSN : 2424-1725
Print ISSN : 1880-0718
ISSN-L : 1880-0718
「小学校における製作活動」についての大学生のとらえ方の変容 : ティーチングアシスタント体験を通して
立木 徹伏見 陽児岩崎 哲郎小石川 秀一福山 晶子菊池 明
著者情報
ジャーナル フリー

2008 年 4 巻 1 号 p. 50-59

詳細
抄録
本報告は,ティーチングアシスタントという形式で大学生に行わせた学外実習体験(子どもたちが製作活動を行う場面での支援)が,どのような教育効果を生み出すのかを検討したものである。主な結果は以下の通りであった。(1)実習は参加学生にとって十分満足できるものであった。(2)大半の学生が,製作活動に対する子どもの集中度や工夫する様子,完成した際の彼らの喜びや満足感,さらには道具の使用状況に着目し得た。(3)「小学校における製作活動」に対する学生のイメージがより肯定的な方向に変化した。(4)「小学校における製作活動」は,道具使用に熟達する,科学的原理を理解する,美を追求する,という側面に教育的に有効であると,学生はより強く思うようになった。さらに,(5)「ものを手作りすること」一般に対して肯定的にとらえるようになった。
著者関連情報
© 2008 日本教授学習心理学会
前の記事 次の記事
feedback
Top