2024 年 31 巻 2 号 p. 115-126
[目的]介護福祉士が行うリフレクションに関連する要因を定量的に明らかにする.[方法]介護老人福祉施設で勤務する介護福祉士を対象に,2023年12月1日~2024年1月31日の期間で量的調査を行った.有効回答率は30.5%であった.介護福祉士が行うリフレクションを従属変数,「主体的な学び」(10項目)を因子分析し得られた各因子を独立変数,「性別」,「実務経験年数」をコントロール変数として投入し重回帰分析を行った.[結果]介護福祉士が行うリフレクションに対して,「介護福祉士として主体的に学ぶ姿勢」と「建設的な職場環境」が0.1%水準で有意な正の関連を示した.[結論]主体的に学ぶ姿勢をもつ介護福祉士,職場内でよりよいケアについて話し合うことがあり,互いに支え合う雰囲気がある建設的な職場環境で働いている介護福祉士ほどリフレクションを行なっていた.