2025 年 32 巻 1 号 p. 29-45
[目的]訪問介護サービスの利用者が高齢者施設に移行する際に,訪問介護員が移行先へ情報提供する必要性をどの程度認識し,実際に情報提供する行動に至っているのかを明らかにし,その認識と行動に関連する要因を探索した.[方法]訪問介護員を対象に量的調査を行い,探索的因子分析,重回帰分析,ロジスティック回帰分析を実施した.[結果・結論]情報提供の必要性の認識には,「情報把握の専門性の自覚」「施設・居住系サービス併設」が関連を示し,訪問介護の専門性という内的特性と,職場環境という外的特性の両面が背景要因として考えられた.実際に情報提供する行動には,実践の行動因子である「新たな介護資源への創造的活動」と,職場環境である「施設・居住系サービス併設」「地域間で情報共有するICTツールの活用」が関連を示した.この結果から,訪問介護員の内的要因と外的要因の両面が情報提供する内発的動機づけを高めることが示唆された.