心理学における項目作成は、その品質が研究の成果を大きく左右する要因となる。適切で信頼性のある尺度項目を作成する作業は、時間と労力を多く要し、多くの研究者にとっての課題である。近年、AIの発展に伴い、その適用範囲は多岐にわたって拡大しているが、心理尺度の項目生成への活用はまだ十分に探求されていない。本研究は、この新しい可能性を追求するため、ChatGPTを利用して心理尺度項目の生成を試みた。実際の回答データを基に、生成された項目による尺度の信頼性と妥当性を評価した結果、ChatGPTによる項目生成は有望であることが示された。さらに、高品質な項目を生成するためのプロンプト設計方法についての考察も行った。この研究は、心理学的測定法の新たな可能性を示すものであり、尺度開発の効率と品質の両方を向上させる方向性を提供する。