視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
第21回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
会議情報

ポスター発表
盲ろう者の相談支援の現状と課題
東京都盲ろう者支援センターの3年間の取り組みから
*前田 晃秀小平 純子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 111

詳細
抄録
【目的】
 東京都盲ろう者支援センターは、2009年5月の設立以後、盲ろう者やその家族、支援者等を対象とした総合相談支援事業を実施してきた。
 盲ろう者を主対象として総合的に相談を受け付けている機関は全国的にも稀であり、その現状を分析することは、今後の盲ろう者福祉を展望する上でも有意義だと考えられる。
 本研究は東京都盲ろう者支援センターで受け付けた相談について分析し、盲ろう者の相談支援の現状と課題を明らかにするとともに、今後の相談支援のあり方について考察することを目的とする。

【方法】
 東京都盲ろう者支援センターで受け付け記録されている相談を(1)相談者、(2)相談方法、(3)相談内容などに焦点を当て集計し、盲ろう者の相談支援の現状と課題について量的データからの分析を行った。

【結果】
 2009年5月から2011年2月の相談受付総数は1378件であった。
 相談者は「本人」が615件(44.6%)と最も多く、次いで家族や地域福祉関係者等の「関係者」が398件(28.9%)、「通訳・介助者」が279件(20.2%)といった順であった。
 相談内容については、「通訳・介助者派遣」が404件(29.3%)と最も多く、次いで「リレーサービス」が334件(24.2%)、「日常生活」が203件(14.7%)といった順であった。
 相談方法は電話が889件(64.3%)と最も多く、次いでメールが295件(21.3%)、来所が117件(8.5%)であった。

【考察】
 相談者間の比較から盲ろう者の相談支援の状況を分析すると、「リレーサービスの比率が高い」、「来所して相談する比率が高い」といった傾向があることがわかった。視覚と聴覚に障害のある盲ろう者にとっては、独力で他者と意思疎通を図ることができるテレコミュニケーション方法が限られているため、リレーサービスのニーズが高く、また、直接の対話による相談の必要性が高くなることが考察された。
著者関連情報
© 2012 視覚障害リハビリテーション協会
前の記事 次の記事
feedback
Top