抄録
【目的】
国立障害者リハビリテーションセンターでは、病院と自立支援局自立訓練部において連携をとりながら、視覚障害者の医療サービスと自立訓練(機能訓練)を提供している。これまでの当センターにおける医療サービスと自立訓練部門の連携の報告と、これからのサービス提供の形を考察していく。
【方法】
2011年4月から2012年3月までの1年間に当センター自立支援局自立訓練部において機能訓練をうけられた利用者の内、当センター病院ロービジョンクリニックを受診された9名の方について、ロービジョンクリニック、自立訓練部それぞれの支援の内容と連携で得られた内容について報告を行う。また、自立訓練での訓練開始時に行う眼科初期評価と自立訓練での訓練評価との関連について報告する。
【結果】
訓練の初期には眼科評価を行い、医療ケアと機能訓練との連携は、訓練の動機づけ、利用者の視機能の理解を支援する上で重要である。また、機能訓練の中で生活上の問題点が整理されていく過程において、眼科医療ケア、視覚的補助具の選定を希望されることが多くみられた。
【結論】
2012年3月の診療報酬改定によって、「ロービジョン検査診断料」が設定され、医療サービスの一部に位置づけられた。「患者の保有視機能を評価し、それに応じた適切な視覚的補助具(補装具を含む。)の選定と、生活訓練・職業訓練を行っている施設等との連携を含め、療養上の指導管理を行った場合に限り算定する」とあることからも、これまで以上に連携の在り方を問われるものと思われる。日常生活のさまざまな場面での視機能活用に向けて、医療サービスでの視覚的補助具の選定と機能訓練での日常生活活動評価を並行して支援を進めていくことが必要かつ重要である。