視覚障害リハビリテーション研究発表大会プログラム・抄録集
第21回視覚障害リハビリテーション研究発表大会
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ポスター発表
高知県での視覚障害者を対象としたフリークライミングの普及についての報告
*金平 景介山本 隆志別府 あかね
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会議録・要旨集 フリー

p. 70

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抄録

【はじめに】
 高知県では、視覚障害者のフリークライミングが盛んに行われている。きっかけは、「独立行政法人福祉医療機構 平成21年度長寿・子育て・障害者基金助成事業」の助成を受け、NPO法人モンキーマジックや高知県山岳連盟、高知県障害者スポーツセンターなどの協力を得て始まった。現在では、当事者が中心となり毎週サークル活動を行い、大会(第1回よさこいコンペ)を開催するまでに至った。

【内容】
 本発表は、高知県での視覚障害者を対象としたフリークライミングの経過報告である。

【まとめ】
 フリークライミングという共通の目的をもった仲間同士があつまり、障害の有無にかかわらず楽しむことのできるコミュニティができあがった。人数は少ないが、新規のメンバーの参加や見学もあり、今後の広がりも期待できる。高知県障害者スポーツセンターやNPO法人モンキーマジックなどの協力を得ながら、大会を継続して行う体制も整いつつある。

【課題】
 視覚障害者が参加可能な大会では、トップロープ種目(ロープを使い、高さを競う種目)が開催されている。高知県でサークル活動として行っているのは、ボルダリング種目(ロープを使わず比較的低い壁を使う種目)で、トップロープ種目の練習をする環境がない。現在は、県外(広島)のトップロープ種目をすることのできるジムへ遠征し、練習を行っている。高知県内には、トップロープ種目を練習することのできる施設が数か所あるが、トップロープ種目を練習するための技術習得が課題である。

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© 2012 視覚障害リハビリテーション協会
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