学生相談研究
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新設のピア・サポート活動に対して学生が持つニーズの探索的検討
二宮 有輝
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2023 年 44 巻 2 号 p. 99-109

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抄録

 本研究では、大学に新設されたピア・サポート(Peer Support:以下PS)活動に対して学生が持つニーズを、質問紙調査を用いて検討した。デモグラフィック変数、PS活動の認知、PSとその他の援助資源への援助要請意図、悩みの程度、自由記述から構成されるwebアンケート調査を実施し、主に心理学を専攻とする大学生173名を分析対象とした。分散分析の結果、PSヘの援助要請意図は友人、家族に次いで高かった。次にテキストマイニングを用いて自由記述を分析した結果、PSへの援助要請意図が低く、悩みの程度が高い場合は交流会等、相談以外の支援に対するニーズがあるのに対して、悩みの程度とPSへの援助要請意図の両方が高い学生はPSに対して相談窓口としてのニーズを持っていると考えられた。これらのことから悩みの程度が高い場合は、学生がPSに求める機能はPSへの援助要請意図の高低によって異なることが示唆され、今後のPSで展開すべき活動内容についての示唆が得られた。今後の課題としては、大学生全般の傾向を捉えるために対象範囲を拡大した調査を行うことが挙げられる。

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© 2023 一般社団法人 日本学生相談学会
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