学生相談研究
Online ISSN : 2758-0067
Print ISSN : 0914-6512
展望
学生相談に関する近年の研究の動向
―2024年の文献レビュー―
大塚 彩乃
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2025 年 46 巻 2 号 p. 144-154

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抄録

 本稿では、2024年にわが国で発表された学生相談に関する文献レビューを行い、近年の研究動向を展望することを目的とした。
 これらの21編の文献を『学生相談ハンドブック新訂版』の目次に従って、(1)総論、(2)相談・援助活動、(3)大学コミュニティーの中での活動、(4)学生相談を支えるもの、の4つのカテゴリに分類して整理した。その結果、次の3点の特徴がみられた。①個別での支援を始めとしグループ活動やアウトリーチ活動を通した大学生の理解と支援に関する研究が展開された。② 2021年の差別解消法の法改正により合理的配慮が私立大学においても義務化されたことを受け、障がい学生支援に関する報告が見られた。体制の整備に関する実践報告や、個別支援における合理的配慮といった修学上の環境調整だけではなく、その学生の主体性を引き出す支援を意識した関わりが重要だとの考察が見られた。③支援者自身の身分上の安定について、雇用環境やセルフケアにも注目されている。

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© 一般社団法人 日本学生相談学会
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