抄録
日本の看護は医学への従属を脱し自律性を確保しようと医学との差異化を意識する反面、科学的根拠に基づいた看護EBNという概念を導入し、論理性、客観性、普遍性、合理性という1970年代に専門性への懐疑の対象となった抽象的システムを志向している。看護記録に関するPOSとSOAPという概念をとりあげ、看護の「専門性」の一端を明らかにする。それに対して、精神科病棟での患者を主人公に看護スタッフ参加のソーシャルドラマの事例を発表し、浦河日赤というローカルな文脈における看護の「専門性」として、即興性と演劇性について検討する。