日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
ISSN-L : 2189-7964
日本文化人類学会第52回研究大会
セッションID: G15
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個人発表 G13-G17
アルゼンチンにおける「失踪者の文化」の一側面
二つの「回復」から見る喪の可能性
*石田 智恵
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キーワード: 失踪者, , , アルゼンチン
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抄録
本報告では、1970年代後半アルゼンチンにおいて国家暴力が生み出した「失踪(者)」という特殊なかたちでの喪失に直面する近親者の実践に焦点を当て、「失踪者の文化」の一面として記述を試みる。死に隣接しつつ死と同一視し得ないことから喪の不完全性・不可能性を特徴とする「失踪」に対し、「失踪者親族」の組織活動が別のかたちでの服喪の方法を構築してきたことを、二種類の「回復」の概念を手がかりとして論じる。
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