日本文化人類学会研究大会発表要旨集
Online ISSN : 2189-7964
ISSN-L : 2189-7964
The 56th Annual Meeting of the Japanese Society of Cultural Anthropology 日本文化人類学会第56回研究大会
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個別発表(F会場)
日本の初期稲作民の精米度
*小林 正史
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p. F09-

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抄録
弥生時代の精米度について検討した。当該期では東南アジア民族誌と同様の炊飯方法を用いたことから、粘り気の弱い米品種が主体だった。この品種は、中世以降に比べて糠層が薄く、かつ、臼杵で脱ふ・精米されたことから、玄米はなかったと考えられる。一方、出土炭化米は、表層にヌカ層のしわが残ることから玄米と判定された例が多いが、その圧倒的多数は調理前の炭化米であり、希少例の調理後炭化例では判別特徴が不明瞭である。
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