抄録
日本の子どもを取り巻く環境は,悪化の一途をたどっている.特に少子化の影響で,子ど もにかけられる予算には限界がある.国の子どもに関係する政策を横断的に見据え,まだ十分使い 切っていない公的支援(例えば学校教育,児童相談所,保健所)を活用しつつ,不足をどう補う か,解決策が見つからないときに,どうやり過ごすかという視点が必要となる.なかでも,学校 は,全国津々浦々に張り巡らされた子どものための支援拠点と見なすことができる.Giga スクー ル構想は,日本の郡部において大きな追い風になる.ICT を活用すれば,どこに,どのようなニー ズをもつ人がいるかを把握する仕組みをつくることは可能である.われわれの日常生活では,携帯 末端でさまざまなサービスが享受できる.まず,障害福祉と学校教育からデジタルトランスフォー メーションを起こすことが求められる.