発達障害研究
Online ISSN : 2758-9048
Print ISSN : 0387-9682
特別支援学校部主事がとらえる学部経営に必要な力量に関する検討
―A 県特別支援学校を対象とした質問紙調査から―
平澤 紀子出口 和宏篠原 清昭芥川 祐征
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 44 巻 4 号 p. 377-390

詳細
抄録
本研究は,A県特別支援学校部主事60名への質問紙調査をもとに部主事がとらえる学部経営に必要な力量を検討した.有効回答48名(回収率80%)で,学部経営がうまくいっていると部主事が感じている程度は10点中平均 6.5点,特にうまくいっているとされていたのは「教職員との協働」,特に難しいとされていたのは「組織の管理運営」であった.部主事が重視している力量に関する回答の因子分析から,4因子(学校経営をふまえた組織運営力,教育推進力,保護者との協働力,教職員との協働力)が抽出された.これらのうち,特に重視している力量の因子は「教職員との協働力」であり,習得していると考える力量に関して得点が低かった因子は「学校経営をふまえた組織運営力」と「教育推進力」であった.さらに,特別支援学校教諭の免許状と特別支援学校の経験の有無は学部経営の困難や教育的力量と関連していた.部主事には校長の学校経営の考え方をふまえて障害のある子どもの教育を教職員と協働して組織的に推進する力量が必要であり, 特別支援学校教諭の免許状を有さず,特別支援学校の経験のない者は教育的力量も必要であることが示唆された.これらの育成策について言及した.
著者関連情報
© 2023 日本発達障害学会
前の記事 次の記事
feedback
Top