抄録
改正児童福祉法においては,児童発達支援センターが果たす中核的役割・機能の 1 つとして,家族支援機能が明記された.家族支援については,従来の親に対する望ましい養育者役割獲得のための支援から,「家族生活の安定を基本に置いた丁寧な支援」の重視へと転換が図られ,親の心理的エンパワメントや,きょうだいへの支援の必要性も指摘されている.そこで,本稿では,家族としての生活の質(家族 QOL)の充実の視座から家族の支援ニーズをとらえ,特にきょうだいへの支援を軸に家族支援の要点を検討した.その結果,先行研究で得られた成果をふまえ,1きょうだいの家族内での子ども役割の選択保障,2家族メンバーの自己および家族理解と意思決定の促進,3支え合う仲間づくり,4きょうだいと親のコミュニケーション促進,6周囲の人々への理解啓発が見出された.家族支援の実践にあたっては,児童発達支援センターの強みを生かした,家族の「喜び」を最優先する展開が期待される.