抄録
少子化のなかで、健康・生命・生活の維持のために日常的に医療的ケアを必要としている子ども(医療的ケア児)が約2万人と急速に増加してきている。これらの子どもとその家族が、住み慣れた地域でのなかで安心して暮らし続けられるためのさまざまな支援と地域づくりが、日本だけでなく世界中で急務となっている。わが国でも、令和3年に医療的ケア児支援法が制定され、医療的ケア児への支援は国や自治体の責務となり、「医療的ケア児支援センター」を中心に、どこに住んでいても、子どもと家族が地域で安心して暮らすためのこれまで以上のさまざまな取組みが求められているが、まだまだ多くの自治体が暗中模索の状態である。医療の深いつながりが必要な医療的ケア児の支援において、医療者の役割は非常に大きい。地域連携,成人移行を見据え、小児科の医師と成人の医師との同職種連携とともに、保育、教育、障害福祉等との多職種間の理解と、協働が今求められている。