本研究は、減災に向けて日々活動を行っている民間組織(NPO・NGO 等)に焦点をあて、国際的な連携がどのように取られているのかを明らかにしたものである。特に、国家間で活発な連携が取られている東アジア(日本・中国・韓国)を対象とし、インタビューが可能であった各国の NPO・ NGO 団体・キーパーソンにインタビュー調査を行った事例を報告する。その結果、日中の「災害関連博物館の建設」のための連携事例を通じて、第一段階から第四段階に至るパス(協力依頼)が出されていた事が明らかになった。具体的には、国際機関、大学等の組織へ向けたパス、キーパーソンに向けたパス、他国の民間組織や企業へのパス、現地の民間組織に向けたパス等がある。また、パスを出す過程において繋がる為には、キーパーソンとの接触が特に重要である事が分かった。パスを繋げる事が出来なかった事例を通じて、パスを受け取る事が出来ない(あるいは、受け取りづらい)要因には、組織同士における信用の問題、国際機関の定める支援対象に入らない事で支援が難しい点が挙げられた。課題として、民間組織がリスクを背負って連携を進めなければならない状況がある事が明らかになった。これらの課題を改善する為に、IoT を活用した繋がりを創出するツール開発や民間組織同士で連携する際に伴うリスクとその軽減策を議論するためのナショナルプラットフォームの構築が必要である事を提言した。