2010 年 8 巻 p. 86-95
財政的に厳しい地方の状況の中で、防災対策としての非常時の情報発信については、地域性に合わせ、電源の確保から人的スキルの習得に至るまで、さまざまな技術を無駄なく生かし、自分たちでできることを非常時にも使えるように準備しておくことが求められる。このような状況の中で、ヘリコプターを中継点とするアドホック無線LANシステムを開発し、草刈り機発電を考案した。そして、町内5学校を拠点とする地域防災訓練を行った。その結果、災害時の無線LAN通信の有用性が確認され、適切にシステムとアプリケーションを開発することによって、防災意識の向上や、既存の防災体制を補う体制作りのためのひとつの可能性となることが確かめられた。また、防災教育の可能性として、学校と地域を結ぶだけでなく、科学を身近に感じ、科学をリアルに活かすためのモチベーションとなることが示唆された。平常時においても本システムを活用することで、防災意識やスキルを維持し、地域間交流や観光資源の整備と絡めた地域の活性化が期待される。