抄録
医学部卒前教育においてシミュレーション教育が注目されている。当シミュレーション施設では、従来からプログラム可能な高機能シミュレーターを用いたシミュレーション授業を実施している。今回、仮想患者シミュレーションソフトウエアBody Interact®(BI)をsmall group discussion (SGD) 形式で使用し、直後にデブリーフィングを行う授業を実践した。加えて臨床推論の問題解決能力を測定し、授業に関する学習者満足度と自信を検証した。医学部学生の学習環境として、症候領域を限定した仮想患者シミュレーションとデブリーフィングの組み合わせはシミュレーション教育の方略に付け加わる新たな選択肢の一つである。