抄録
本研究は,高層住宅の戸外景観知覚において視点の高さや位置,対面する建物との距離変化がどのように影響するかを検討している。現地での調査実験により戸外景観の視知覚局面として見方,見え方,住意識,雰囲気の4局面を抽出した後, これらの局面について縮尺模型実験と現地実験を行い,以下の結果を得ている。視点の高さ変化は見方に対して影響が顕著で,上層階では対面する建物全体を見,下層階では見上げ,中層階では建物全体を把握するように,見る傾向がみられる。位置変化は左右と中央で視知覚特性に相違がみられる。距離変化は雰囲気への影響が顕著で,建物の質感から受ける受動的感覚量における影響が大きい。