抄録
本研究は,尾道市の斜面住宅の増改築と法面との関係と隙間の使われ方とその背景を明らかにすることを目的とした研究である。現地調査とヒアリング調査を行い,次の知見を得た。①増改築については,狭い敷地面積ほど1階部分の増築が多く,40坪以上の方が2階・3階への増築が多い。中古物件を購入して入居した居住者は,自分自身やNPO などの協力を得て実施している比率が高い。②住宅と法面との関係と隙間の使われ方は,(1)標準,(2)隙間,(3)隣接,(4)地下,(5)庭,(6)アプローチの6つが得られ,(2)隙間は生活からあふれ出た物を吸収し,生活をより豊にする場所となっていた。