抄録
東日本大震災の災禍をふまえて、日本社会では、学校園における防災教育の取り組みを充実化することが急務となっている。その結果、全国各地で様々な試行がなされるようになってきた。しかし、こどもたちが成長していく長いタイムスパンに即して、たとえば小学校6 年間の防災教育の影響を客観的に評価した研究や調査は、ほとんどおこなわれていない。そこで、本研究では、公立小学校でまさに6 年間にわたって通年の防災教育プログラムをおこない、最終学年の6 年生になった児童にとってどのようなインパクトがあったのか確かめることにした。複数の調査を実施し多角的に分析した結果、持続的に防災教育をおこなうことで、一部の児童においては効果が見受けられなくなるものの、多くの児童にとっては防災意識が高まり、学ぶ意欲が醸成されるポテンシャルがあることがわかった。