抄録
近年増加傾向にある義務教育学校の建築計画的知見を得るため,全国の義務教育学校を対象にアンケートを行った。その結果,以下の知見が得られた。
・小学校での教科担任制の導入は,教育の質の向上や教員の空き時間の確保を促す一方で,複雑化した時間割編成や教員不足解消など課題が浮き彫りになった。
・小学校や中学校を改修して施設一体型の義務教育学校として整備する際,児童生徒の身体にあった家具・設備の整備が求められる。
・施設分離型・隣接型は,カリキュラムなどの学校運営上の工夫と共に,両校舎がスムーズに連絡できる環境が必要である。