1991 年 47 巻 9 号 p. 647-652
周期が変動する周期性音を選択的に消音させるために、共鳴器の頸部開口断面積を制御する可変共鳴形消音法を提案している。頸部のサイズは小さいので、本方法は、サーボ機構が小さく実現でき、しかも小さなサーボモータでも共鳴周波数が高速に制御できるなどの利点がある。しかし、可変機構を持つ頸部開口断面積と共鳴周波数の理論的関係は複雑である。従って、ダクト出口の音圧を最小にするフィードバック制御が必要である。これは、ダクト出口と共鳴室内の両音圧の位相差の余弦値を0とするレギュレータで実現されている。これによって、排気流の温度などの変化による共鳴周波数の変動にも対応できる。