2016 年 72 巻 9 号 p. 533-543
集合住宅の界壁の遮音等級はD曲線による接線法が日本建築学会の基準として用いられている。D値と透過音の主観的印象との関係の検証は大切だが留意すべき点がある。まず界壁の遮音欠損のパタン及び透過音の種類が多様なので刺激数が多くなる。次に検証に際しては実用的な評価法の使用が望ましい。そこで多くの刺激条件に対応できるカテゴリ連続判断法を用いて心理実験を行い, 実用的な評価法であるLAeqとの関係を検討した。その結果種々の界壁の周波数特性にかかわらず, LAeqの値が一定のレベルを超えると, 反応は聞こえる方向に系統的に変化し, LAeqの値から検知閾を推定することで遮音性能の評価法にLAeqが有効であることを実験的に示した。