経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
2002年度春季全国研究発表大会
会議情報
企業間電子商取引における情報共有
アンケート調査による分析
松野 成悟時永 祥三
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p. 33

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抄録

近年、B2Bの進展とともに企業間における連携協力体制を構築·強化する動きが見られる。しかし、複数企業間での情報の伝達や交換、共有に際しては技術的なトラブルだけでなく、企業機密の保持に関する取り決めなど、多くの課題が存在する。本報告では、今回実施したアンケートをもとに、日本企業におけるB2BおよびEDIの現状などを分析し、解決されるべき課題について検討している。その結果、企業間の連携協力関係が進行しているなかで、情報共有に関する取り決めには課題が存在すること、必ずしもオープン指向にもとづくものではないが多くの企業でEDIの導入·実施が進行しており、バックヤードとの連携やEDIデータの二次利用も評価されていること、Web-EDIを中心としたインターネットEDIの普及が進行する一方で、その拙速な導入·移行による混乱を回避するために従来システムとインターネットEDIが混在あるいは併用されていること、昨今の金融規制緩和を受けてネッティングなど新しい決済手段の導入が進行しているが、同時に金融機関を介した決済システムへの安定性を求めていることなどが明らかにされた。

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© 2002 経営情報学会
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