社団法人日本情報システム・ユーザー協会が『情報システムユーザースキル標準(以下、UISS)』を策定し、経済産業省から2006年6月に公表された。企業における情報システムの配置の適正化およびそれに資する人的資源の把握とそのための人材育成の推進へとUISSの活用が期待されている。
本稿では、IT人材像のあるべき姿の明確化やIT人材の育成に対して、どの程度適用できるのかを、モデル企業2社において具体的に導入テストを行い、UISSの評価を行った。
その結果、「部門に必要なスキルの洗い出し」「個人のマッピング」「育成ポイントの提示」等について、UISSの可能性を確認した。
一方、ISスキル以外のスキルに関しては別に指標を用意する必要があること、ユーザ企業のシステム部門にとってはUISSが例示するキャリアパスは無用であること、も課題として浮き彫りになった。