抄録
本稿は,大規模旅館の仕事のなかで,接客に従事する者のマネジメントについて検討する。従来,旅館の採用や人材育成では,新卒・中途を問わず,比較的多くの者を採用し,女将や先輩から仕事を教わり一人前になるプロセスが一般的であった。その過程では離職する者も多く,残った者には相応の負担になる。今日,人材を定期的に採用して育成することを意識し実践する旅館が見られるようになってきた。本稿は,そうした旅館において,若手サービススタッフ5名へのインタビューから,旅館で求められる人材育成のあり方を考察する。本稿では,サービススタッフへの業務遂行にかかるサポートと感情にかかるサポートの2つが強調される。