抄録
ウェルビーイングとは身体的・精神的な健康のみならず、社会関係性を包含した概念であり、ウェルビーイング度の高め方や生産性等にもたらす恩恵は先行研究が明らかにしている。だが職場におけるウェルビーイングに関しては、まだ研究例が少なく、特に、ICTにより働く場所が柔軟に選択できる働き方がウェルビーイング度に与える影響は、実証研究が十分に蓄積されていない。
本研究では、「働く場所の選択肢の多さ」という環境要因と「働く場所の柔軟性」「感謝の頻度」という人間要因が職場における個人の「ウェルビーイング度」に与える影響を、経験抽出法により実証的に検証した。