2015 年 12 巻 p. 46-52
統合失調症患者では 一般人口と比較して、身体活動の低下や運動不足が指摘されているが、運動をしない患者の割合は高い。今研究では長期入院によって低下した体力の実態を把握すると共に、長期慢性統合失調症患者の体力・身体活動の調査を実施し、同程度の体力及び身体活動レベルであることが予想される地域在宅高齢者と比較を行った。さらに、身体の適切な自己管理が困難である患者でも取り組める、安全で効果的な運動指導プログラムを構築する為に、病棟内で取り組み可能な簡易運動プログラムを実施し、体力測定を行ってその効果について検証した。本研究では対象者数や性差の偏りなど検討の余地もあり、運動介入の効果検証にはさらに詳細な臨床データが必要と思われた。