2010 年 7 巻 p. 52-56
ホームレスの人々をソーシャルインクルージョンさせる新たな取り組みとして、2003年よりホームレス・ワールドカップが開催されている。大会創始者のYoung15)によれば、社会の周辺においやられたホームレスの人々に住む場所や金銭を得る機会を与える以外の何らかのプロジェクトを立ち上げる必要性があり、ホームレス・ワールドカップ(サッカー)を開催するようになった。ホームレス・ワールドカップ基金8)によれば、大会に参加した選手がアルコールや薬物中毒の状態から脱し、就職や教育へのモチベーションを高め、住まいや家庭をもち新たな生活を始めるなど、ホームレス・ワールドカップの効果は大きい。一方で、ホームレスの定義についての世界的なコンセンサスがないことは、ホームレス・ワールドカップの参加資格にも影響を及ぼすであろう。しかし、ホームレスの人々に対し、スポーツという新たな支援が始まったことは注目に値する。