1997 年 13 巻 1 号 p. 1-9
本論文では、時間降水量を用いた作業可能時間の推定方法を提案するとともに、本手法を用いて水稲、麦、大豆の主要作業別に作業可能時間を推定する。稲の収穫作業を対象に茨城県における過去2年間の作業可能時間と対象農家の作業時間実績を比較した結果、推定方法は現実妥当を持つと思われた。また、10年間の作業可能時間推定結果の分析から、対象地においては、稲、麦、大豆の収穫作業の作業可能時間が規模拡大の主要な制約要因の1つであり、年次変動も大きく不安定であることが明らかになった。