システム農学
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タイにおける食糧生産・消費に伴う窒素負荷量発生予測
KAEWTHIP Juraiporn川島 博之大賀 圭治
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ジャーナル オープンアクセス

2003 年 19 巻 2 号 p. 151-159

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抄録

食糧の生産と消費に伴う窒素負荷発生量が、タイにおいてどのように変化するか予測した。窒素負荷が農耕地、家畜、人間より生じるとした物質収支モデルを作成した。タイでは人口増加が続いている。また今後、経済成長に伴い1人当たりの動物性タンパク質の消費量も増加してゆくと考えられる。この増大する動物性タンパク質需要を満たすために、飼料用の粗粒穀物需要が増大する。タイにおいて飼料用粗粒穀物を今後も自給すると考えると、タイにおける窒素肥料使用量は増大せざるを得ない。タイにおける食糧生産と消費に伴う窒素負荷量は1980年と2000年でそれぞれ21万トン、146万トン/年であった。2030年には299万トン/年に増加すると予測される。特に、タイ中央部、北東部ではその増加が著しい。

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© 2003 システム農学会
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