システム農学
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研究論文
リモートセンシングとGIS を用いた水田の適地選定評価
バングラデッシュ国,ハリプール ウパジラ地区を事例として
PERVEEN Mst. Farida長澤 良太CHONGO DanielAhmed A. Ould Cherif
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2007 年 23 巻 4 号 p. 283-295

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抄録
バングラデッシュ国においては農業は国家の基幹産業であり,米は主要農作物であるにもかかわらず,生産性は著しく低い。その生産量は,現実に急速な人口増加に伴う需要の増大に対応できない状況にある。本研究では,リモートセンシングと地理情報システム(GIS:Geographic Information System)技術を駆使して水田の適地選定を行うとともに,その結果と土地利用の現況を比較して,今後の農業的土地利用計画に資する情報の整備を行った。調査対象地域は,同国北西部に位置するハリプール ウパジラ郡で,今回は主に土壌,地形に関する自然環境要因に基づいて解析を進めた。評価の方法としては,MCE(多目標関数評価)法およびAHP(解析的階層化法として知られる1対比較行列)法を採用した。現況の土地利用はTerra/ASTER の最尤法分類によって解析した。解析の結果,現在水田として利用されている土地の37%が最適地,25%が適地とされたが,35%はかろうじて適地であるという評価になった。
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© 2007 システム農学会
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