現代監査
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ビッグデータ利用を対象とした監査に関する研究について
島田 裕次
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2015 年 2015 巻 25 号 p. 151-161

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抄録

ビッグデータは,ICT(情報通信技術)の発展に伴ってその解析や活用が可能となり,企業等におけるビッグデータの利用に際して新たなリスクが発生している。内部監査の実務家は,ビッグデータについて関心をもっており,監査の必要性は感じているものの監査手法について悩んでいるのが現状である。本研究では,ライフサイクルの視点からビッグデータの利用に関わるリスク及びコントロールを整理し,システム監査でのチェックポイントを検討する。企業等の組織体は,ビッグデータを活用して組織体の目標達成につなげることを目的としているので,ビッグデータを対象とした監査を実施する場合には,ビッグデータ利用の目的に着目した監査アプローチが必要になる。そこで,目的に着目した問題解決手法であるブレイクスルー思考を用いた監査アプローチも提示している。なお,本研究では,内部監査実務家の認識状況を明らかにするためのアンケート調査を実施して現状の解明も行っている。

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© 2015 日本監査研究学会
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