現代監査
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内部監査の対象領域に関する研究
─監査対象業務の視点からの分析─
島田 裕次
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2017 年 2017 巻 27 号 p. 155-165

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抄録

内部監査では,企業等における様々な領域(業務)を対象にして監査が実施されているが,企業等が実施している監査対象領域数や監査対象領域の相関関係に関する分析は殆ど行なわれていないのが現状である。本研究では,一般社団法人日本内部監査協会の内部監査実施状況調査で公表されているデータに基づいて,わが国の内部監査における監査対象領域(業務)の傾向を分析した。内部監査の対象業務は,1社あたり平均6.2業務で,3〜6業務を対象として監査を実施している企業等が多く,ゴム製品,石油・石炭・鉱業は,監査対象業務数が多いことが分かった。

また,購買業務の監査と棚卸資産管理業務及び固定資産管理業務の監査,経理業務の監査と固定資産管理業務の監査,棚卸資産管理業務の監査と固定資産管理業務の監査にかなり相関があることが分かった。この結果が企業等における監査対象業務の選定の参考になることを期待している。

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© 2017 日本監査研究学会
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