p. 141-142
近年,性能向上や設計業務の合理化等を目的とした最適化技術が様々な分野で活用され始めており,風工学分野においても風外力に対して有利な構造物の形状デザイン等で活用しようとしている。しかし、最適解の算定に1000ケース以上必要とも言われる最適化計算のプロセスにおいて、組み合わせるCFDモデルとしては、LESに対して精度は劣るが、計算負荷の低いRANSモデルを活用する他に現時点では選択肢がない。そこで、本報告では、風外力を低減する建物形状・配置についての最適化計算にRANSを組み合わせ、既往の実験的研究と比較した。結果として、RANSであっても最適化技術と組み合わせることで、風外力に対して相対的に有利な建物形状が把握できる可能性を示した。