抄録
日本の現行の議政における議論を通じてより効率的な提案に対する議員・国民の賛同が広まっているであろうか.我々は組織・社会の学習促進・支援のためにWeb活用情報システムの研究を行っており,合意形成を支援するWeb議会システムの設計を行なっている.本報告では,Web議会システムの設計において特定の利益集団からの集団的投票行動を排除し投票結果を正しく予測する推定法として層別推定法が有効であることをエージェントシミュレーションと数値分布法により明らかにした.是正しなければ余りにも犠牲が大きすぎる制度の改革において,国民の迅速な学習促進とその結果到達する合意形成はとても重要であり,そのためには,実証,実験による人間行動の分析や理解とそれらを踏まえた経済制度設計に加え,ソフト・コンピューティングによる幅広いシミュレーションと情報システムを活用した社会の学習を促進・支援する研究も必要であると思われる.