日本気管食道科学会会報
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特集2 シンポジウム2:反回神経麻痺の病因と対策
両側声帯麻痺の病因と対策
宇野 敏行豊田 健一郎
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2002 年 53 巻 2 号 p. 119-123

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抄録
1988~2000年(13年間)の当科における両側声帯麻痺症例は55例で,全声帯麻痺症例の9.8%であった。病因は,非術後性では特発性麻痺が最も多く12例であった。術後性麻痺では,食道癌手術後が最も多く7例であった。初期治療として気管切開・開窓術を施行した例が26例で,そのうち4例はのちに声帯外方移動術(Ejnell法)を施行した。初期治療なくEjnell法を施行した例は4例であった。
Ejnell法の長所は,(1)声帯へ直接的な侵襲を加えないために,術後の嗄声が比較的軽度,(2)組織を切除することがないため,やり直しや他の方法を選択することが可能,(3)術後に声帯運動が回復した場合は糸を切断すれば原状復帰が可能,などである。
最近Lichtenbergerが開発したendo-extralaryngeal needle carrierを用いて声帯外方移動術を行い良好な結果を得た。これはEjnell法の利点に加え,(1)直達喉頭鏡下に喉頭内腔より針を刺入するので,適正な位置に糸を配することが容易である,(2)甲状軟骨を露出する必要がないので手術侵襲が少ない,ことがあげられ,本法は声帯外方移動術に有用であると考える。
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