バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
Print ISSN : 1345-1537
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多視点カメラを用いたチームスポーツの三次元解析法
田房 友典横田 臣博石川 聖二
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ジャーナル オープンアクセス

2008 年 10 巻 1 号 p. 65-72

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抄録
チームスポーツにおいてフォーメーションデータは,勝敗を左右する重要な要因であり,ゲームの戦略を立てたり,チームの分析や指導者の説明手段として利用されている.フォーメーションデータの取得方法は,ビデオカメラでゲームを撮影し,各選手の位置関係を平面状に展開してパソコン等に記録しているが,一般的に体育館や陸上競技場でビデオカメラを天井に設置することができず,平面に展開された選手の位置関係は,監督の経験によるものである.本論文では,複数台のビデオカメラを用いて選手の位置関係を三次元座標に変換する方法を提案する.変換した座標を三次元空間に投影すれば,選手の位置関係はあらゆる方向に視点を変更することができ,視覚的にフォーメーションの変化を表現することができる.変換手法には,カメラキャリブレーションを必要としない拡大計測行列を用いた三次元復元法を用いる.実験としてサッカー,バレーボール,バスケットボールのフォーメーションデータの取得と三次元データによる解析を行う.復元精度は,DLT法よりも劣るがフォーメーションなどの選手の位置関係を実データに基づいて展開できる.
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© 2008 Biomedical Fuzzy Systems Association
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