抄録
本論文では,自己組織化マップ(SOM)と一対比較法を用いてWebの可読性の検証を行った.Webの可読性の検証として,一行の文字数と改行幅に着目し,特定の年齢層の可読性の閾値について,SOMによる検討を行った.15名の被験者に対して2種類の一対比較法(Thurstone,Scheffe)を用いて実験を行い,得られた一対比較得点を用いてSOMによるクラスタリングを行った.その結果,特定の範囲での適切な一行の文字数が32文字,改行幅が1.5倍であることと,ブラウザ等の表示プログラムの違いが可読性に与える影響は低いことを確認した.