2010 年 12 巻 2 号 p. 29-32
我々が提案してきている"記号粒子蓄積型ニューロンモデル"による楽音認識の試みとして,単楽音を入力した場合の記号粒子の蓄積の様子を観察し,同モデルの楽音認識に関する特徴抽出の可能性について検討を行った.入力される単楽音としては,純音および三種類の楽器の四種類,三音階(12個の楽音)を準備した.それらの楽音を"記号粒子蓄積型ニューロンモデル"に入力した結果,音階毎の特徴を保持した適切な特徴抽出がなされていることが分かった.この結果から,楽音認識に関する特徴抽出(和音や旋律の特徴抽出など)について,同モデルの応用の可能性が示されたものと考えている.