抄録
誰もがWebサイトを利用できるためには,アクセシビリティの整備が必要である.Webでは,視覚情報を多用しているため,その視認性評価は重要である.我々はその基礎的検討として,Webセーフカラーを用いた文字と背景の色組み合わせの視認性について,若年健常者,高齢者および特殊ゴーグルを用いた模擬色覚障碍者を対象とした,線形判別関数の視認性予測モデルを構築し評価してきた.本報告では,より精度の高い視認性予測を行うことを目的とし,2次判別関数による予測モデルを構築し線形判別関数モデルと比較した.その結果,両判別関数とも視認性に関する心理評価と高い相関があることがわかり,視認性に関する心理評価を反映した視認性予測が行えると考えた.