バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
Print ISSN : 1345-1537
ISSN-L : 1345-1537
プロジェクト管理のための知識検索機能実現に向けて
持田 信治
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 14 巻 2 号 p. 15-22

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抄録

プロジェクトの現場では科学的な進捗管理を実現する知識が求められている。しかし知識登録は進んでおらず、要員間での知識の共有も進んでいない。そこで、本研究では有用な知識を効果的に蓄積する方法について検討を行った。その結果、知識登録を進めるには知識登録のジャストタイミングを知ることが1つの有効な方法であることが明らかになった。ジャストタイミングとは知識が活用されたタイミングである。知識登録のジャストタイミングを検知できればジャストタイミングで要員に知識登録を促すことが可能となり、知識の登録が期待できる。そして知識登録のジャストタイミングの1つは生産性が変化する点である可能性が高いため、本研究では代表的なプロジェクトの管理方法であるEVM(Earned Value project Management)に生産性測定を加えることによりジャストタイミングを知ることを提案する。作業の区切りを正確に知ることが出来れば、工程にかかった作業時間を知ることが出来、正確な生産性の計測が可能となる。また要員が必要とする知識は経験年数や状況により異なるため、人が手動で有用な知識を全て登録することは不可能である、そこで、今後、自動的に知識登録のジャストタイミングを検知して知識登録を要員に促すシステムの実現が望まれる。

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© 2012 Biomedical Fuzzy Systems Association
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