2012 年 14 巻 2 号 p. 43-49
一般病棟で働く看護師と透析医療施設で働く看護師の比較において、透析施設の看護師の方が、バーンアウトを引き起こしやすいと言われており、看護の特殊性が強く影響している可能性が考えられている。一般の看護と透析看護の大きな違いの一つは、オープンフロアという特殊な治療環境がある。本研究では、オープンフロアにより看護師が受けるストレスと、透析施設に勤務する看護師の仕事ストレスの関連を調査し、重回帰分析を用いて解析を行なった。対象は、佐賀県及び熊本県の透析施設に勤務する196名の看護師である。本研究では、オープンフロアにストレスを感じている看護師は54.1%存在した。オープンフロアという環境にストレスを感じている看護師に影響を与えている因子として【看護者としての役割に関するストレイン】(p<0.001)と【仕事の質的負担に関するストレイン】(p<0.001)が抽出された。