2017 年 19 巻 1 号 p. 37-45
今日では,顔追跡技術により,Web カメラなどの安価なデバイスで取得した動画像情報から顔の位置や姿勢をリアルタイムで認識・取得することができる.顔追跡技術では,顔の部位の配置や形を検出できるため,顔を一つのインタフェースとして応用することが可能である.マウスやキーボード,タッチデバイス等を使わずに顔のみで操作可能となれば,手指部位の負傷や障害など手元でのデバイス操作が難しい場合において有用である.本研究では,汎用的なWeb カメラとWeb ブラウザを用いて顔追跡を行い,ブラウジング支援インタフェースの開発を行っている.評価実験の結果,顔の動きや瞬目のみで簡単にブラウザ操作を行える可能性が示唆された.本稿では,ブラウジング支援インタフェースの概要について示し,動作検証実験による本インタフェースの評価について述べた.