2017 年 19 巻 2 号 p. 81-86
診断群分類に基づく包括払い方式のために患者分類を精緻化するための方法が切望されている.本稿では在院日数分布に着目した患者分類法を提案した.この方法は,処置や副傷病の組合せにより分けられた患者グループの在院日数分布の違いを,分布の類似度の指標となるKulback-Leibler Divergence (KLD)を用いて測り,これらの値を使ってクラスタ分析によりグループをクラスタリングする方法である.
北京市内の医療施設で,手術を施行しない脳梗塞入院患者832名の匿名化データにこの手法を適用し分類を試みた.処置ではリハビリテーション,副傷病では言語障害,末梢神経障害,肺感染症,二型糖尿病の組合せにより分けられた患者グループに対してKLDを求め階層クラスタリングをおこなった.その結果,共通な分布の特徴をもつグループどうしが同じクラスタに分類され,本法の有用性が示唆された.