バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
Online ISSN : 2424-2578
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ISSN-L : 1345-1537
組織構築制御法の開発
平野 英保中野 正博新井 安芸彦
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ジャーナル オープンアクセス

2000 年 2 巻 1 号 p. 1-11

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抄録
21世紀の医療として盛んに行われものの一つが、組織構築の制御で有ろうと考え、線維芽細胞等を操り医療に役立てようと考えて研究を進めた。先ず行ってみたのが、通常食摂取のラットに組織構築の制御を行いアルコール性の線維化を作成してみる事であった。これは精神科に収容されているアルコール依存症の方々のライフスタイルを真似て、一週おきに滋養食(CE2)と煮物としてのSPFラット用餌(atCE2)を与えて成功した。この系は、Vitamin C(VC), Vitamin B1(VB1), のON/OFF制御と、低いRetinol(VA)濃度が基本になっていると考えた。このON/OFFを行わないと線維化は起こらなかった。そこで更に、この中の主要な反応の流れをファジィ推論し、いくつかのON/OFF制御実験系を作成し行い、アルコール性の線維化を、VC, VB1, CaC12, Proline, Glycine, CysteineをSPFラット用通常食(atCE2)に添加したものと(ONに相当)添加する前のatCE2(OFFに相当)とのON/OFF制御で誘導できた。さらにこの技術を転移を起こす人の悪性の癌細胞に応用して、原発の癌細胞領域やリンパ節を外科的に摘除した後、それでも転移してくる癌細胞の周囲を線維芽細胞で囲み、転移の制御を行えた。
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© 2000 Biomedical Fuzzy Systems Association
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