ファジィ診断, 制御などにおいては, 専門家の知識をルール表現し, それを使用するのであるが, 自然環境においては, 対象変数が非線形な場合が多い.ファジィルールは, 線形あるいは非線形なIf Then型のルールの集まりを非線形な関数系をもたらす推論法によって非線形性を出している.この場合, ルール数が多くなり, ルールの調整が難しくなる.そこで, 本論文では, ルール数を増やさず, ルール全体の非線形性を得るために, 非線形スケーリングファクタを提案する.これは, ルールの対象変数の値として, 外界の実施から内部の名目的な値へスケール変換する係数である.従来この係数は線形であったが, これを非線形とすることで, ファジィルールの対象変数による様々な入出力空間マップを構築することができる.また, 本論文では, この非線形スケーリングファクタの調整方法についても論じる.
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