バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌
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3 秒ルールインテリジェンスを用いた患者様子見の模擬
持田 信冶
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2022 年 24 巻 1 号 p. 37-46

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抄録

本論文は「3 秒ルールインテリジェンス」を提案する.本手法はある時点に於いて,選択可能な行動候補の出現確率を算出することにより人の行動選択を模擬する.具体的には,ある行動候補の出現確率があらかじめ設定されたしきい値を上回る場合に,行動候補を選択する.行動候補の出現確率としきい値の設定によって人の行動選択を予測する手法は,ディープラーニングを利用した環境評価に基づく行動選択手法と本質的に異なっており,調べた限り,先行研究は存在しない.行動候補の時系列的な出現確率を逐次算出して,人の行動選択を評価するには,人の行動選択に潜む時系列的な「揺らぎ」について実証的な説明を与える必要がある.そこで,本研究は放射線治療に従事する医療スタッフの患者様子見行動に着目して,人の行動選択に於ける揺らぎの解明への本手法の有効性を検討した.人の行動選択の揺らぎが解明出来れば,患者様子見の自動化が実現する.具体的には,行動選択を左右する要因を細分化して要因の発現状況の観察を行い,要因の発現状況に基づいて,3 秒ルールインテリジェンスにより行動候補の出現確率の算出を行い,行動選択を評価した.その結果,本手法による医療スタッフの患者様子見行動の自動化の実現可能性を示すことに成功した.

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© 2022 Biomedical Fuzzy Systems Association
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